租税法の迷宮

とある税理士による租税法・税実務の勉強ノートです。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

理事等の役員に年に一度支給する報酬の事前確定届出

一般社団法人ナントカ協会といった団体で、理事や監事に多数の人が名を連ねており、毎月給与を払ったりはしないけれども、年に一度理事会やら総会を開いてお車代程度の意味合いで各人に5万円とかの報酬を支払う、といったケースは「あるある」かと思います。…

現物給与として支給する物品の購入は課税仕入れになる

給与の支給が支払者にとって課税仕入れにならないことは言うまでもありません。 これに伴って(?)、例えば交際費や福利厚生費が税務調査において給与認定されると、(源泉徴収義務が発生し役員給与であれば損金不算入の加算調整が必要になるのと同時に)消…

法人から個人への名義変更プランの課税関係についてのメモ(後編)

※2021年9月追記 本記事で議論している名義変更プランについては通達で手当てがされ、(率直な言い方をすれば)脱法的な個人への利益移転としては使えなくなりました。 具体的には、解約返戻金が資産計上額の7割未満となる保険の価額は資産計上額で評価するこ…

法人から個人への名義変更プランの課税関係についてのメモ(前編)

※2021年9月追記 本記事で議論している名義変更プランについては通達で手当てがされ、(率直な言い方をすれば)脱法的な個人への利益移転としては使えなくなりました。下記の記事をご参照ください。 taxlawlabyrinth.hatenablog.com 1.名義変更プランの概要…

高額特定資産の取得に関する規定のおさらい

簡易課税の選択の検討をしていて、初めて高額特定資産の規定にひっかかることに気が付きました。 高額特定資産を取得した場合の規定というのは消費税法の平成28年改正における目玉と言われたものです。 このあたりの消費税の部分的な租税回避規定は体系性が…