2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
中里実『財政と金融の法的構造』(有斐閣2018)より、本日は第2章第2節「財政法の私法的構成」。 本節は憲法・行政法の文脈で議論されがちな財政が「国民に対する国家の対外的な関係においては基本的に民法や商法により規律される法領域であるという点につい…
中里実『財政と金融の法的構造』(有斐閣2018)より本日は第3章第1節「制定法と普通法」。 元論文はジュリストの「制定法の解釈と普通法の発見―複数の方が併存・競合する場合の法の選択としての「租税法と私法」論(上)(下)」ですね。 個人的には勝手に思…
中里実『財政と金融の法的構造』(有斐閣2018)より、本日は第6章1節「貨幣制度と法―法・言語・貨幣のソフト・ローの観点からの共通性」。元論文はネット上でオープン(PDF)ですね。 中里先生ご自身が最後に「とりとめもなく色々述べてきた」と書かれている…
中里実先生の『財政と金融の法的構造』(有斐閣2018)より「財政と国家活動に関する1つの試論」という節(論文)。 はっきり言って自分の手には余る難しい本(けど憧れるし読みたい本)ですので、ところどころつまみ食いしつつ読んでいます。思いついたとき…
酒井克彦『プログレッシブ税務会計論Ⅲ』(中央経済社2019)。こちらもやっと通しで読みました。 本書では法人税法22条4項の「公正処理基準」に焦点を当て、種々の議論が展開されています。 第一章はまさに「法人税法22条4項における公正処理基準」と題して同…
1.法人所得計算の勘所 前回の『プログレッシブ税務会計論Ⅰ』に続いて、『プログレッシブ税務会計論Ⅱ』。 taxlawlabyrinth.hatenablog.com (前著もそうでしたがこちらも第1版を買って読み切れないうちに第2版が出ておりました…。22条の改正がありましたか…
1.税務会計論とは 尊敬する酒井克彦先生の税務会計本。ずっと積読というかつまみ読みの状態だったので、リンク先は第2版ですが読んだのは旧版です……。*1すみません……。とりあえず自分のノートとして。 巷に「税務会計論」と銘打った書籍は多数ありますが、…
1.年末調整電子化の概要 あまりアンテナを張っていないうちに年末調整に関する手続きの電子化が色々と具体化されていました。 年末調整手続の電子化に向けた取組について(令和2年分以降) 年末調整手続きの電子化及び年調ソフト等に関するFAQ(PDF/2,6MB…
1.クラウドファンディングってなんだっけ 顧問先の帳簿でクラウドファンディングの支出を見つけました。 クラウドファンディングとは、おそらく厳密な定義は存在しませんが、一般的な用法としては「特定の目的のためにインターネットを通じて不特定多数か…
(1)・(2)からの続き taxlawlabyrinth.hatenablog.com taxlawlabyrinth.hatenablog.com 後輩「先輩直伝の〔ちぎりCF計算書〕で、とりあえず簡易的なCF計算書が作れることはわかりました。しかしどうしてこういうやり方でCF計算書ができるのかはいまひと…
(1)からの続き taxlawlabyrinth.hatenablog.com 後輩「利益と現預金増減の差がキャッシュ・フロー計算書(以下、CF計算書)の内容になるのだというのはわかりました。漠然と計算書を見るより一番上と一番下をまず見ればいいんですよね」 先輩「そういうこ…
「損益計算書と貸借対照表は見慣れているけどキャッシュ・フロー計算書がよくわからない。特に間接法がわからない」とよく言われます。 これに関して「簡単にわかる説明」のようなものはネット上にもたくさんありますので、私がさらに似たような試みを行う意…
1.実現主義の2要件 税理士試験の財務諸表論を勉強しているときから、実現主義の説明について何か腑に落ちないものを感じていました。自分が何か基本を勘違いしている気がしてならないのですが頭の整理のために少し書いてみます。 (新しい収益認識に関する…
1.血の通った管理会計実務本 本日のお題は、こちらを読んで考えたことです。 梅澤真由美『今から始める・見直す 管理会計の仕組みと実務がわかる本』(中央経済社2018) 書店でぱらぱらと立ち読みしたときは少し堅くて教科書的すぎるかなぁと思いましたが…