租税法の迷宮

とある税理士による租税法・税実務の勉強ノートです。

2021-09-01から1ヶ月間の記事一覧

〔書籍〕『裁判例からみる所得税法〔二訂版〕』

酒井克彦『裁判例からみる所得税法〔二訂版〕』(大蔵財務協会2021) 旧版の所有者ですが改訂版が出たということで早速ゲットしました。 本書はタイトルの通り裁判例を素材に所得税法を体系的に整理しています。 所得税法について知っておいたほうがいい裁判…

株式売渡請求権と逆転現象

1.譲渡制限の限界 マイブームにつき三連続の会社法ネタです。税理士の勉強メモなので悪しからず。 株式会社は所有と経営が分離することを前提とした会社制度ではありますが、日本の多くの中小企業ではオーナーの一族が所有も経営も支配しているのが実態で…

株主総会議事録に取締役の押印は必要か

1.出席や押印の義務は会社法には定めがない 会社法ネタ。税理士の経験的メモです。 決算確定や役員報酬の改定、事業年度変更などで(定時/臨時)株主総会を開き会社が議事録を作成することはもちろんよくあります。このとき、よくあるひな形などでは取締…

定款の目的に記載がない事業を行っているときの効力

税理士会の研修*1を見ていて、あーあるあるだなぁと思った話。 定款にはその会社の事業の目的の記載が必要で、会社はその目的の範囲内でしか権利義務を負いません。これは民法の最初の方に書いてある基本原則です。 民法第34条 法人は、法令の規定に従い、定…

保険の名義変更プランに関する通達の改正

1.名義変更プラン 数ヶ月前実務界で大騒ぎだったものを今更記事にするマンです。 生命保険の名義変更プランに関する記事は読者の少ない本ブログのわりにはよく読まれている記事なので、たとえ今更であっても情報のフォローアップはしておくべきなのではな…

事業年度変更で短い課税期間の消費税中間納付に関する条文操作

例えば3月決算法人が事業年度変更で8月決算法人に変わった場合、その期に中間納税の納付書がやってきたときにどのように対応したらいいのかと戸惑うことがあります。 X1期 X1年4月1日~X2年3月31日(年税額48万円超400万円以下) X2期 X2年4月1日~X2年8月31…

税理士がFP2級を受けた感想と勉強方法

FP

1.FP2級を受けた感想 先日FP2級(より正確には2級FP技能士?)の試験を受けてきました。多分受かっていると思うので、感想と勉強方法をメモ程度に書いてみます。 FPを受けようと思ったキッカケは3級を受けたときに書きましたが、税金以外のマネーについて…

売買と交換

お客様から交換の特例(所得税法58条)について相談がありました。 しかし、会話をしていると、どうも噛み合わない様子。 「交換の特例を受けるためには、譲渡の時期を合わせた方がいですかね?」 「合わせる??とは???」 よくよく話してみると、お客様…