租税法の迷宮

とある税理士による租税法・税実務の勉強ノートです。

2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

続・適格請求書と誤認されるおそれのある書面

前回の記事で、インボイス制度開始後は免税事業者(未登録事業者)が「適格請求書と誤認されるおそれのある書面」を出すと刑罰があることについて書きました。 taxlawlabyrinth.hatenablog.com じゃあそれってなんなのよという話が今日税務通信*1に出ていま…

適格請求書と誤認されるおそれのある書面ってなんなんでしょうか

問題意識のメモとしてタイトル通りの疑問を書いているだけの記事です。 答えはありません。 令和5年10月開始のインボイス制度の下では、相手方が仕入税額控除可能な適格請求書を発行できるのは登録している課税事業者だけです。 逆に登録を受けていない事業…

口座振替の支払いとインボイス制度

インボイス制度というとその語感もあり、支払いの都度税額を請求書・領収書で裏付けられないといけないというイメージも強いです。 しかし例えば「事務所の家賃を口座振替で毎月自動的に支払っていて、その都度請求書や領収書が出るわけではない」といった種…

簡易から本則に切り替わるときの節税の注意点

1.仕入の前倒し もうすぐ決算期末の会社が思ったより大きく利益が出ているとします。そうすると「期末になんか経費使おうかな」と考えだすのは人情です(合理性は別として)。 その際、当期は消費税の簡易課税、翌期は原則課税のときに注意すべき点を素朴…

この経理法に名前はあるのでしょうか

前払費用と未払費用の両建て 実務でたまに見かける経理処理方法の話です。 (1)前提 継続的な費用ならなんでもいいのですが、例えば「継続的に使用している業務システムの利用料を3ヶ月ごとに前払いする」という取引があるとします。4~6月分、7~9月分、1…